プロダクトづくりの現場でふと昔のことを思い出して、ちょっとこれはブログに残しておこうと思ったのでメモ。おおむね自分用です。
○○の課題を解決するプロダクトづくり
リーンとかプロダクトづくりの手法が普及してきたことによって、プロダクトづくりの現場は「○○な顧客の課題を解決する~~」みたいな会話をすることが多くなりました。とても良いことですね。
プロダクトアウトとか自己中心的なプロダクトづくりからみると、それはもう大幅な進捗があってよいのですが、一方でSolution Problem Fitといいますか、課題に対する打ち手を考えるときには2つに分けて考えるといいんじゃないかという話です。
あまり使われなかったけど導入につながった機能
一番思い出深いのが、某社で店舗向けサービスをやっていた時の頃です。B2B2C的なかんじで一般のお客さんが使うための店舗に設置する製品なのですが、営業さんが店舗にプレゼンに行くと、とある新機能がプレゼン受けがよかったと報告されました。
確かに技術的に目新しいので他社にはないのですが、まぁそこまで便利かといわれると個人的には普通かなという機能でした。どちらかといえば「顧客の課題を解決する」機能としては集計やレポート機能が主だったのですが、そちらはあまりピンと来ていないようだというのです。
しかし、一度使い始めると、受けの良かった機能の利用率は3割以下で「そこまで便利じゃないね。」という評価でしたが、メイン機能の方は満足されて利用を継続いただけていました。
本質的な価値にたどり着くための客寄せパンダ
客寄せパンダ、と書いてしまうと身も蓋もないかもしれませんが、新規サービスを考えるときに本質的な価値をしっかり設計したら、そのあとで客寄せパンダ的な「目玉機能」についても考えてみるとよいと思いました。
なぜなら、本質的な価値というものは継続して初めて分かることも多く、そこまでたどり着かないと価値を感じることができないのです。もちろん、そのために広告を打ったりすることもありますが、機能や体験設計の段階においても「使い始めるときに感じる価値」や「インストールして最初の15分で感じる価値」を定義してみるとよいでしょう。
関連して「IA的なデザイン」と「行動を引き出すデザイン」あるいは「気持ちを動かすデザイン」についてもどこかで考察したい。