ku-sukeのブログ

Just another hatena blog

IdeaPad S10eを引き取ってみた。

お義母さんに昔選んであげたいわゆる初代ネットブックがXPのサポート終了につき退役したので、ひきとってみた。

http://ascii.jp/elem/000/000/199/199398/main_300x.jpg

色々興味はあるものの、でもどうせ何かをインストールしても使うことはないなーとおもいつつ、でも放置するにはもったいなので一応調べてみたw。

Android・・・スリープ効かないらしい

スペック的にAndroid動くんじゃないかと思ったんだけど、いまひとつ使いにくいのとスリープから復帰しないらしい。GoogleさんもChromium OSに注力してるだろうしAndroidのx86はあまり期待できなかった。

Chromium OS・・・WiFi認識せず

というわけでChromium OSをおとしてみた。2015 FebのSpecial Buildと書いてあったがどうも有志の方みたいだ。ありがたい。

しかしながらコチラはWiFiが認識しなかった。あとOS起動は早いけどブラウズはお世辞にも早いとは言えなかった。やはりネットブックには厳しい。

いったんZorinOS

というわけで、Zorin OS 9 Liteというものに落ち着いた。Ubuntu LTSの軽量ディストリビューションで、当初WiFiを認識しなかったが、システムアップデートを実施したら認識した。これは割と快適に動作している。こちらも有志の方が日本人向けビルドを公開していた。

Voyager / Zorin OS / elementary OS Linux非公式日本語ISO kumasan

青ベースデザインのOSで、格安ネットブックの青白い液晶だと目が痛いので、ブルーライトカットのソフトウエアをログイン時に実行し色温度を変更した。

 

ブラウズはWebKitベースのMidoriというものが省メモリのようだ。いまどきのサイトを見るにはやはりカクつくが、ちょっと前のAndroidタブレットでPCサイトを見るくらいの我慢くらいで行ける。

IdeaPadは(あまり使用されてなかったのもあるけど)キーボードの打鍵がしっかりしておりちょっとこのようにブログ書くくらいには問題がない。日本語入力もMozcだし。

SSD換装とかメモリ増設とか変なことせずに、ネットだけできればいいという用途でまた親戚のどこかにあげてもいいかなと思った。余計なメニューとか全部消して、Midori立ち上げるしかできない感じで。

 

コンテンツと配信の分離を支える技術

 先日、尊敬するアプリ系有名メディアの方とお話する機会がありました。「いまはひたすら質に寄せてる」とおっしゃるだけあって、そこらで手に入らない情報を読み応えある記事で提供してくれてずっと愛読しています。

Webマーケティング界隈でも、Googleパンダアップデート以降コンテンツの質がより重視されたり、BuzzFeedが「リンクではなくコンテンツ自体を流通させるべき」と言い出したり、コンテンツ・マーケティングを改めて考えさせられる年だなと思っています。

そういう会話の中で、最近考えているコンテンツと配信の分離についてお話して「そうですよね〜」みたいに共感したので少し書いてみようと思います。

作る人と流す人

いま、猫も杓子もコンテンツコンテンツいうてますが、割と局所的なところまでしか頭が回っていないんじゃないかなと思ってたりします。更にいうと2分化されている気もしてて、

運営するメディアの方向性や記事の企画だけ一生懸命考える「作る部分のみ」や、とりあえずネイティブアドとかSNSで反応のいい投稿の流し方など「配信部分のみ」で担当が結構分かれるんじゃないかなって思ってます。

このことは現場レベルだと多分良くて、オペレーションの最適化として結構方向性が異なるので、別の人間がやること自体は正しいと思います。ちきりんのマーケットの連載でも、「買うか決める」と「買う」の分離について書かれています。

プランニングの段階で両方意識しましょうっていう話はもちろんあるんですが、こっちのブログに書くのでテクニカルな話をしようと思ってます。

コンテンツを取り巻く環境変化を支える技術

コンテンツ(ここでは主に企業などが自社や運営サービスと消費者をつなげるための記事や画像・動画の塊とします)の流通に関して、本当に多様な時代になったなとおもいます。

自分のメディアにアップするだけでなく、twitterFacebookGoogle+Youtube、他媒体配信、ネイティブアドといった媒体が多岐にわたり、それらを見るデバイスも多様化しています。

そのような状況では、制作環境もふくめたコンテンツ管理・配信のオペレーションについて考える必要がありそうです。この記事のように。

ここで紹介されているMovableTypeAPI強化に関してはとても注目しています。Perlじゃなければ、、と言うのは冗談としてこれからのコンテンツ配信の一つの理想形だと思っています。

具体的なケースを想像してみましょう。Webサイトのとあるコラムを書き上げ、魅力的なデザインを施しました。HTMLマークアップも構造化して気を使っています。ではこれを提携サイトに出したくなりました。

  • 画像は1点までかつサイズ指定なのでリサイズが必要
  • 段組不可、タグもul/ol/p以外不許可

このような厳しいレギュレーションでは、そもそものレイアウトが生かせないので、シンプルバージョンを作ることになりました。次にFacebookに配信したいと思います。

  • OGPは必須、プレビューを考えたサイズにしたい
  • Facebook上で読ませるには長すぎる

というわけで、ソーシャル用にショートバージョンも作成することになりました。

おっと、自社サイトのスマホ版の見た目チェックを忘れていました。見た目の崩れはなさそうですが、ロード完了に10秒以上かかりました。画像がモバイルに最適化されていないようです。

社内のレギュレーションを確認してみましょう。あれ?Retinaに合わせるんだっけ。タブレットスマホは共通?一枚何kbくらいが最適なんだっけ。社内のレギュレーションはPCの時代に作られたままアップデートされていませんでした。

さて、無事公開されました。合計10媒体です。それらの効果って、どうやって測ったらいいんだっけ?

まとめ

と、言うわけで、これからのコンテンツ作りの「ハコ」は、次のような事を考える必要がありそうです。

  • コンテンツ流通の多様化、他デバイスに対応が楽
  • それらの制作が楽(プレビュー機能や画像リサイズ)
  • 効果計測の一元化

API化も重要ではありますが、やはり効果を意識したいのである程度人間がチェックしながら微調整するようなことも必要だと思います。そのようなワークフローに対応した新しいCMSを考えていきたいです。

 

 

「働きやすさ」と「働きがい」は人生全てに応用可能

 最近の思考ログ。たとえば「子育てしやすさ」と「育てがい」とかにも応用できる。日本は子育てしにくいかもしれないけど、子育ってまじ良かったわ―しか思わないし。

 

ちなみに元ネタを知らない方のために。


ITエンジニアの幸せな未来とは? - さくらインターネット創業日記

 

まぁここでも言及されているハーズバーグの二要因理論で全て語れてしまうのですが、このパネルディスカッションは多くの実例を挙げることで、概念だけでなく具体的に思い起こすことが出来たと思います。

 

「生きやすさ」「生きがい」

とかくとやたら老人臭くなるけど、お金があって、健康で、人間関係が良好なら生きやすいと思う。それでもなにかしんどいことに精を出すというのは、やはり人生を生きる上での生きがいを求めるからなんだろうなぁと思う。

 

当然っちゃ当然なんだけど、ふとしたタイミングで、「生きがい」を生み出すけどもぱっと見しんどいことに対して、できるかぎり排除したほうがいいんじゃないかと考えていた時期があった。この概念をハッキリ意識するまでは、ネガティブ要素を改善すれば幸せになると思っていた時期が僕にもありました。

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つまり、「やりがいはあるけどしんどい」という事象に対して、二要因理論での衛生要因のみに目を向けて(見えやすいし)動機づけ要因を無視していたことになる。

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とはいえ、達成できなかったらしんどさだけが残るので、成功できそうなものを上手く取り入れるというのは、やっぱ難しいし、上記元のディスカッションにある通りひとりひとり異なるので他人から与えられるものではないのかなぁと思いました。

ただその一方で、何かを成し遂げる組織(家族、プロダクトチーム etc)ではある程度価値観のすり合わせも行うべきですよね。統一するのではなく、相手がこのような価値観を持っていることをお互いが理解するというか。

 

LED電球より冷陰極管(CCFL)電球の方が良さげな件

 引っ越しを控えて電球を見ていたんですが、LED電球ってあんまり値下がりしていないですよね。蛍光灯型電球でいいかな―と思っていたのですが、以前購入したCCFL電球が普通に使えているので調べてみました。

CCFLは蛍光灯とほぼ同じ原理

CCFLとはCold Cathode Fluorescent Lampの略称で、冷陰極蛍光灯のことです。
CCFLはパソコンモニターや液晶テレビのバックライトとして、産業用では広く普及している実績があります。

CCFLに対し、一般蛍光灯はHCFL (Hot Cathode Fluorescent Lamp)熱陰極蛍光灯に該当します。
CCFLの発光原理はHCFLとほぼ同じですが、放電方式が異なります。
HCFL加熱により電極から電子を放出するのに対し、CCFLは加熱せずに放出します。

CCFLとは|節電エコならLEDよりやさしい光のCCFL蛍光灯・電球 Sole[ソレイ]

よくわからないですが、昔からバックライトに使われてきた光源のようです。最近ではディスプレイのバックライトもLED化が進んでいますが。

白色LEDブルーライトが多い

白色LED電球は、青色LEDに黄色の蛍光体を当てているので、ブルーライトが極端に高いようです。子供の目に心配ですね(うちは電球色だからそんなにまだましだけど、白色LEDのデスクライトも検討していたのでやめました)CCFLはその発行方式から蛍光灯と同じようなブルーライトの少なさが良さそうでした。

 

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From: http://www.einen.jp/ccfl/

演色性というのも高いようです。LEDは蛍光灯/CCFLなどに比べこの演色性が低い(=自然な色が再現されにくい)点もあるようです。

住宅照明に必要な成績 「演色性」とは? [照明・LED] All About

 

光の広がりが広いタイプのLEDは高い

LEDのネックとして、ふつうの天井につける電球として検討した場合、光の広がりが狭い製品が多いです。光がよく広がるタイプもあるのですが、60W相当だとちょっと高い。

Panasonic LED電球 EVERLEDS 一般電球タイプ 全方向タイプ 10.0W (電球色相当) E26口金 電球60W形相当 810 lm LDA10LGZ60Wとかだと、安いもので1500円以上します。かつ、そもそもマイナーなメーカーからあんまり出てないですよね。

消費電力もそんなに変わらない

これも、例えば家で使ってるこれとかだと13Wなので、LEDの10Wと大差ない省エネ性能です。デメリットといえば蛍光灯型電球とおなじで冬場明るくなるまで数分かかるので、玄関などすぐ明るくなって欲しいけど長時間過ごさない場所はLED/白熱電球、リビングなど長時間過ごす場所は蛍光灯型電球/CCFLと使い分けてみようと思います。

 

 

小学校受験を支える技術

今週息子がいよいよ受験を迎える。もう家族としてはやるべきことはやったという感じなので、受験で役立ったものを紹介していこうと思う。

期中ずっと:A3複合機

うちは写真の印刷を家でほぼしないので、画質よりも利便性を重視してFAXつきの複合機を使っています。


お買い物:ブラザーのA3プリンタMFC-J6510DW - ku-sukeのブログ

 

週1で受験塾にいって教材をもらったり、紀伊國屋でこぐま会のテキストを買ったりするのですが、もったいないので期間をあけて2回勉強させるためにコピーなりスキャンなりしたいのですが、B4の教材が多いのでA3対応機が重要になってきます。

いまだとこちらでしょうか。これの下位機種だとプリントA3なのにスキャンがA4という危険なスペックなのです。

 

 さらに、オートフィーダで30枚くらいスキャンするので、一度ホチキスを外して再度綴るには普通のホチキスだとダメなので、強化版的なのを買いました。

 

マックス ホッチキス バイモ11 フラットクリンチ 40枚とじ ブルー HD-11FLK/B

マックス ホッチキス バイモ11 フラットクリンチ 40枚とじ ブルー HD-11FLK/B

 

 これ、めちゃくちゃ軽く綴じられて気持ちいいです。

中盤以降:ゲーミフィケーション

中盤で、朝練というか、早朝学習を導入しました。思えばこの頃からだんだん工数が高まってきました。親の疲弊に対し本人はわりとケロッとしていたのですが。。

しかし、親の負担から子供に厳しく当たるようになってきたり、精神的に家族が苦しい時期でしたので、なんらかのシステム的解決を図ろうと、ゲーミフィケーションを導入しました。ソシャゲで言うログインボーナスで、だいたい5営業日に1度、100円程度のインセンティブ(お菓子/ガチャガチャ)を与え、15営業日に一度500-1000円程度のインセンティブ(月刊幼稚園的なの/ママとミスド行く)を与えます。これは非常に効果的でした。

 

http://instagram.com/p/t06Lz-D3Dl/

受験勉強のためログインボーナスを実装した。本日最初のガチャチケゲット。

 

後半:精神論によるマネジメント

最後は、受験戦争という名にふさわしく、アスリートのごとくメンタル勝負になってきます。大体の問題パターンがとけるようになってきて、コンディションによって模試のたびに上がったり下がったりします。 

そうなると、もうあまり小手先のテクニックが通用しなくなってくるので、楽しく過ごすことを優先します。僕個人もある程度いろいろ御免なさいして家族で過ごす時間を作るようにしました。

受験のために、という歪んだ感じもしますが、ひとつひとつの季節のイベントも丁寧にこなしたり、氏神の神社には定期的に参ったし、伊勢神宮も秋にたまたま行ったし(式年遷宮終わってたけど)年明けは大阪天満宮で合格祈願したりと神様仏様状態です。

特に、年が明けてからは各種神社の御札を簡易神棚に祀っているので、朝の勉強後に大声で受かりますようにと手を合わせるのも、神様を通して自己暗示をかけるような、かつ子供でもわかりやすいスタイルでとても良いと感じています。

 

というわけで、結果はもういいかなというくらいやりきったので、来週からはガッツリ飲んで、溜まってること死ぬ気でこなしていきたいと思います。

2014年の振り返りと今年の抱負

あけましておめでとうございます。めっきりソーシャルもブログも頻度が減った2014年でしたがその分お仕事もプライベートも頑張れたような気がしました。

 

昨年の大きな出来事

  • 異動しました
  • 通信制の大学院に入学しました
  • アプリをリリースしました
  • 子供の受験で苦難に直面しました
  • 客先常駐しました

やはりですね、人間何かを変えるには頑張るぞという意思ではなく行動を変えるしかないということを実感しました。自分の意志にかかわらず生活が一変してしまったので、その変化を前向きに捉えてうまく自分の成長に繋げたいと思います。

 

■異動からの大学院入学

自分ではあまり異動先の候補に入れていなかった広告代理店部門に異動しました。ぶっちゃけ年明け〜2月頃はだいぶやさぐれてて、異動担当の人事ともうまく調整できず転職エージェントにお世話になろうかくらいまでなってたのですが、ご縁でいまのボスに拾ってもらいました。

結果としては、非常に(今のところ)良いお仕事ができており、今のポジションがとても楽しいです。そのへんのいきさつは昨年末DevLove甲子園にて発表させていただきました。

 

そして、時期同じくして通信制の大学院へと入学しました。ビジネス・ブレークスルーという、元マッキンゼー日本支社長の大前研一さんがやってるところで、動画を講義の取得数にもよりますが週に5〜10時間ほど見て、掲示板にその内容に関するディスカッションをクラスメートと共に行うスタイルです。

MBAホルダーになりたいというわけではないのですが、30代のキャリアを考えた時に、自分が技術を学んできたくらいの時間をかけてビジネスも学ぶべきだと思い、体系建てて学べるビジネススクールに入ろうと思いました。

授業というか講義動画自体は、何年かまえの動画だったり(ネットの世界と違いビジネススクールなのでふつうに教科書が数十年前とかある)して、それ自体には学費に見合った満足感は足りないのですが、様々な業種からあつまるクラスメイトとのディスカッションは他では得難いと感じています。

やはりすべてのコンテンツは無料に向かう圧力にさらされているので、動画ではなく現役ビジネスマン(主に卒業生)が担当するティーチアシスタントを交えたディスカッションや交流こそが費用を投下する価値があるんだなと1年近くやってみて感じました。

なお、お値段130万 × 2年ほど(のんびりやる場合は年+10万円で留年可)なのでぜひ皆入るといいですよ。US140026の川畑の紹介だといえばAma券が相互にもらえます。が、学費負担に対して微々たる額なので入学後の教科書購入費程度ですね!あと教育訓練給付金が、ハードル高いですが最大96万円出るようです。

■息子が受験することになった

もう再来週に迫ってるわけですが、知育系の冊子をちょっとやらしたらとても楽しくやってるので、ママ友のすすめもあり春くらいに「受験させてみる?」と軽い気持ちで始めました。お金ないので私立は併願せず国立大付属一本です。

ところが、この決断が年の後半で家族に危機をもたらします。まぁ大変。軽い気持ちで受験とか考えるの良くない。親が精神的にも肉体的にも金銭的にも疲弊します。

まず親の工数がかなりかかります。6歳児ですから。週1回の塾で往復込み3時間同伴し、そこででた宿題および、苦手分野のテキストを紀伊國屋で買って毎日朝1時間夜1時間ほどこなします。就寝時間を遅らせないことと、友達との遊ぶ時間をできるだけ確保することを目標としたので、タイトなスケジュール管理と家事にまず嫁が体力的に疲弊します。

次に、秋くらいになると、模試が始まりますが、まぁ周りも努力してるので頑張っても偏差値上がらないわけです。自分じゃない人間を頑張らせて成果を出させる、かつ子どもという不安定要素の大きい人間が対象というのは極めてストレスフルです。しかも、幼稚園がお受験校じゃないと周囲にその苦労を共有できる人がいないため、あるいは逆にそんな小さい子に勉強させるなんてと批判を受けることもあります。

 

そのようなダブルで親が疲弊している中、自分の仕事も正念場だったり、大学院の2年次進級までにやるべきことの締め切りが迫ったり、執筆が度重なる遅延でいいかげん書かないとやばいとなったり、辛い決断をしないといけませんでした。

ただ、それ以降12月〜はやや上手く回り出し、受験をしなければやらなかったであろう学びをたくさんしました。昆虫の足はどうなってるんだろう、じゃがいもは水に浮かぶかな?お正月の門松、しめ縄、お雑煮、おせちをきちんと自分の目で体験させるなど、安易にオススメはしないけど、やってよかったねという感想を持てるまでになりました。ちなみに投下コストは50万円程度で、余裕のあるご家庭はどうも倍〜3倍ほどのようです。

■アプリリース、客先常駐を経て今年に向けて

2014年は遅延している執筆の(今も朝早く起きて書いてる)ネタとしてアプリをリリースしました。一部で炎上騒ぎとなったバイラルメディアをまとめるアプリなのですが、自身はバズらず上手く行きませんでした。ただ、アプリも個人作家ならではの戦略がいくつかのインタビューで見えてきたので、本に書くとともに出版後は実践してみようと思います。

また本業の面ではお客様内のWebシステムリニューアルを受注し、自分が前職でやった規模の倍くらいなんですが、システム屋としてではなくもう一枚上のレイヤーとして経営層とも話しながら進めるという非常に面白い常駐案件をやらしてもらってます。

受託開発の知識と、Amebaで学んだ自社サービス運営やCAの人事制度を活かせる面白いかつチャレンジングなプロジェクトを今年はやり切る予定です。

 

 

2年ほど前から、30代になったら真摯に仕事を取り組もうということを掲げてきましたが、だんだんできるようになってきました。少なくとも小手先の小銭稼ぎのようなその場しのぎの発言を減らせることが出来たと思いますし、組織にもクラントにも関係者にも貢献できることを念頭に決断するように、徐々にできてきたと思います。

2015年はそれに加え、すこしストイックさも追加していこうと思います。自分は人に優しく、自分に甘くだったので、他人にも自分にも厳しくできることを今年の目標にしたいと思います。英語とか、ダイエットとかもあるし。。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

CrowdWorks上場!oDesk含めクラウドソーシングの勘所を考えた

クラウドワークスIPOとのこと、おめでとうございます。赤字上場や売上もまだ小さいことからNewsPicksなんかでは微妙な感じでしたが、次の攻めを期待しております。

クラウドソーシングに対する勘所

前提:アンケートとかじゃない方

 まずはじめに本記事で話題にするのは、デザインやプログラミングなど、スキルがある方に依頼する方です。「簡単なアンケート!1件100円」とかAmazon mechanical turkみたいなのではなく、「時給2000円でJava開発業務〜」みたいな方です。

 

 まずはじめに、私はもともと技術者でしたので、技術者界隈では「こんなダンピングの値段が横行したら市場が壊れるからムカつく」という意見をたまに見かけます。まずはこの点について思ったことを書いてみたいと思います。

発注者のスキルが低いことを理解しているか

 業界外の方でご存じない人もいるかもしれないのでこの図を貼っつけときます。

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この図から学ぶことは、IT業界にろくないない奴がいない。ということではありません(笑)

しかし、なぜ業者の見積もりは遊園地建設のような金額で、クラウドソーシングに頼むとその10分の1になるのでしょうか。

もちろん地方だから生活コストがやすいとかもあると思いますが、一人の人間が生きていく最低コストというのは日本国内においては10倍も変わることはないでしょう。

ポイントとしては、発注者がどこまで負担することを許容できるか。です。

某社でクラウドワークスを使うときに体験したこと

ぼかしてますがお察しください。業務で依頼するとなると、管理画面で一人ひとりとやりとりするとか面倒なんですよね。「ちょっと仕事の相談したいから今から来て」と呼び出し、「いい感じでよろしく」と頼みたいわけです。(もちろん過去の信頼関係がお互いある前提ですが)

仕事の出来上がりに関しても、こちらが何も言わなくても90点くらいまで一発で出してほしいわけです。いくら修正無料でも、50点をチャットでアドバイスしながら90点に一緒に上げていくのは嫌なわけです。

つまり、クラウドソーシングが向いているのは、発注側がある程度コミュニケーションに対してコストを掛けられる場合。だと思います。逆にいうと「わざわざ出向いてヒアリングに来てくれる」ことに対して普段余分にコストを払っているわけで、そのコストが含まれた価格が普通と考えるか無駄が多いと考えるかの価値観の違いです。

PLも営業も運用チームもサポートチームもいない。プログラマの有給休暇も税金の処理を行うバックオフィスも、契約書を作成する法務もいない。どの程度の成果物が出てくるのかも細かいニュアンスまでは見えづらい。プロジェクト途中に逃げ出して完了しないリスクも有る。それがクラウドソーシングの価格の安さ。

どちらにせよ大きな仕事を頼むには色々不安があるけど、発注側の工数を捻出できて、リスクテイクできるなら安く済む。そんなマーケット(が中心)だと理解しています。もちろんシステム面でそれらをある程度カバーしていますし。

 

なぜそう感じたかというと、実はクラウドワークスには法人向けのオプションとして、代行サービス的なのがあります。詳しく説明を受けたことはないのですが

  • 大量のお仕事応募者の中からいい感じの人を選定してくれて
  • 各メンバーとの細かいコミュニケーションを代行してくれて
  • 全体の進行管理や各メンバーとの進捗管理を代行してくれて
  • 各メンバーからの成果物の質をある程度取りまとめてくれて

という楽ちんなサービスです。が

これを使うと他の会社に発注するのと大してお値段が変わらなくなる。

規模にもよりますがこのディレクション料がぜんぜんクラウドソーシング価格じゃないので、さくっと高くなってしまいます。もちろんフレキシブルにいろんな仕事を安心して依頼できるというメリットは残りますが。

つまり、作業費以外のバリューが何かという話

 

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図にすると例としてはこんなかんじで、作業費以外に「楽ちん費」「安心費」というのを既存の業者は提供しているわけで、作業費単体で比較して「価格が10分の1なんてダンピングだ!」と騒ぐのはナンセンスなわけです。顧客は作業にお金を払いたいわけではなく、価値に対して払いたいわけです。

実際の課金体系が作業費だったとしても、意向としては目的を楽に達成する手段を買っているわけなので。

なので、企業としてこれらプロフェッショナルサービスを提供しているところは(私もクライアント向けのサイトリニューアルとか最近やってます)名目上は作業費なんだけど、提供しているのは経営コンサルティング。みたいなのでも競争力になるわけです。

(余談ですが、コンサル会社でもないWeb系の会社に対して、コンサルティングという名目でお金払ってくれる企業って少ないですよね―。)

 

なので、クラウドワークスに懐疑的な技術者は、一度発注側に回ってみるといいと思います。顧客が100万円の予算で、ゆるふわな条件を投げてきたら、対面でヒアリングしてあげ、豊富な例示をもとに「顧客が本当に必要だったもの」を見つけてあげ、制作は10万円でCWに投げてみると良いと思います。

あなたが受け取る90万円のうち、利益が40万として、のこりの40万円は、「要件定義費」「交通費」「概要設計費」「進行管理費」「思った質に満たない作業者にあたってもブラッシュアップは俺がやります保険料」「作業者が途中で投げ出しても俺が最後までやります保険料」などなどになります。

逆にクラウドソーシング市場でも、このへんの「スキルもコミュニケーションも抜群で発注が楽ちんな人」は常に仕事が舞い込むので単価がどんどん上がってきています。

じゃあ海外はどうなのか。oDeskを使った話

実は持ち出しでちょっとプログラムを発注しようと思い、CWとoDeskの両方に出してみたところ、CWが5万〜、oDeskが$100〜となりました。やはり物価の壁は厚い。インド人に$130で発注しましたが、英語が苦手な分、こまかい指摘をうまく出せず、完成度が理想の8割くらいでした。やはり発注側の「正確にやりたいことを言語化するスキル」が重要な事がわかります。

まとめ

  • クラウドソーシングが安く見えるのは、おおむね作業料のみだから。その分発注側の管理コストが発生する。
  • 管理コストが掛からない楽ちんかつスキルのある技術者は、クラウドソーシングだろうと需給バランスに基づき高くなる。
  • oDeskのほうが安いし、よく出来てる。たとえばoDeskの専任サポート担当者と電話ミーティングの予約を取りましょうとメールで促してくれたり、評価入力も「公開用」と本当のところどうだった?という「非公開用」があったりする。
  • がしかし、前述の発注側のスキルがないと、安かろう悪かろうに陥る。つまり、お金があるならoDeskより日本語でやりとりできるCWが安心だし、更にお金があれば既存の業者さんに電話一本ではなしを聞きに来てもらうのが幸せ。