id:gamellaさんの記事より。
auのターゲット広告がアンドロイドというプラットフォームにダメージを与える理由 - Future Insight
auの広告がAndroidの通知バーに乗って価値を下げるという点は同意。ですが、その状況をGoogleが指をくわえて見てるとは思わず、目立ってきたらオイヤメロとつぶされる気がします。
以下本記事での言葉のざっくり使い分け
- Android ・・・ 全般的な総称
- Android OS ・・・ オープンソースでも提供されているOS
- Android Market ・・・ Googleが運営するアプリマーケット
- Market ・・・ それ以外のアプリマーケット
Googleはソースコード管理だけではない
秋葉に出回る格安Padならいざしらず、正規でキャリアから発売されるメーカの端末は、Googleと厳格な契約に基づいてAndroid OSのカスタム範囲が制限されています。
詳しくはこちら:
【ガジェット】Googleによる「制約」と「支配」: Sakak's Blog
オープンソース版Android OSを使った端末には、正規の方法ではGoogleのAndroid Marketを搭載することが出来ません。Googleの条件をのんだメーカのみが、自端末にandroid Marketを搭載し、数十万のアプリケーションを顧客に提供させることが可能になります。
この厳格な契約により、Googleは端末メーカの動きをコントロールしています。たとえば手元にあるSamsungのGalaxy SIIで、メーカのマーケットであるSamsungAppからインストールする際に「提供元が不明なアプリ」を許可しないといけない状況です。端末メーカだから警告なしでインスコ出来るようにすればいいのに。
GoogleはAndroid Marketを押さえることにより、Androidのエコシステムを支配しています。Google外の独自決済を禁止しているのもその一環です。
昔書いたAndroidの決済について
Androidアプリの課金についてまとめ更新 - ku-sukeのはてなダイアリー
ku-sukeが考える今後の動き
ICSを見たときに、やっとGoogleがまともに商売をする気ができたような気がしました。これまでは売る気ゼロのいけてないAndroidMarketのトップページや、ゴミだらけの状態でしたが、サードパーティに丸投げしても成功しないと悟ったGoogleが(Appleのように)「統制」を強めているのは確かです。
なので、エコシステムの成長を阻害するようなものは、遅かれ早かれ目立ってきた段階で駆逐されると思います。もちろん、すばらしい広告体験を提供して、ユーザが受け入れられるかつMarket規約にも問題ないものであれば大丈夫でしょうが。
パーミッション取れば何してもいいのか的な機運が高まってきたのはユーザ教育としては良いと思いますが、一般人はそんなこと気にしないので、セキュリティ問題で騒ぐことによってベンダー側が協力して解決する方向になるのではないでしょうか。
その逆に、Android Marketという国境が薄っぺらい中で、国ごとのユーザ層や市場規模を考えた戦略はこういう点でも重要だなと思いました。中国なんかだと独自マーケット文化が強くてGoogleの支配は弱そうですし、日本はキャリアがなんとか土管屋になるまいともがいてますし。
ベンダー側としては、ある国独自の技術・インフラにのっかるか(課金・プロモ・etc)は、その国の市場規模にどうしても影響されるでしょう。キャリアとどっぷりになって、キャリアマーケットも課金もどっぷり狙っていくのも一つですし、無視して世界標準のインフラに乗っかって勝負するのもひとつでしょう。
こんなかんじですかね。