ku-sukeのブログ

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コンテンツと配信の分離を支える技術

 先日、尊敬するアプリ系有名メディアの方とお話する機会がありました。「いまはひたすら質に寄せてる」とおっしゃるだけあって、そこらで手に入らない情報を読み応えある記事で提供してくれてずっと愛読しています。

Webマーケティング界隈でも、Googleパンダアップデート以降コンテンツの質がより重視されたり、BuzzFeedが「リンクではなくコンテンツ自体を流通させるべき」と言い出したり、コンテンツ・マーケティングを改めて考えさせられる年だなと思っています。

そういう会話の中で、最近考えているコンテンツと配信の分離についてお話して「そうですよね〜」みたいに共感したので少し書いてみようと思います。

作る人と流す人

いま、猫も杓子もコンテンツコンテンツいうてますが、割と局所的なところまでしか頭が回っていないんじゃないかなと思ってたりします。更にいうと2分化されている気もしてて、

運営するメディアの方向性や記事の企画だけ一生懸命考える「作る部分のみ」や、とりあえずネイティブアドとかSNSで反応のいい投稿の流し方など「配信部分のみ」で担当が結構分かれるんじゃないかなって思ってます。

このことは現場レベルだと多分良くて、オペレーションの最適化として結構方向性が異なるので、別の人間がやること自体は正しいと思います。ちきりんのマーケットの連載でも、「買うか決める」と「買う」の分離について書かれています。

プランニングの段階で両方意識しましょうっていう話はもちろんあるんですが、こっちのブログに書くのでテクニカルな話をしようと思ってます。

コンテンツを取り巻く環境変化を支える技術

コンテンツ(ここでは主に企業などが自社や運営サービスと消費者をつなげるための記事や画像・動画の塊とします)の流通に関して、本当に多様な時代になったなとおもいます。

自分のメディアにアップするだけでなく、twitterFacebookGoogle+Youtube、他媒体配信、ネイティブアドといった媒体が多岐にわたり、それらを見るデバイスも多様化しています。

そのような状況では、制作環境もふくめたコンテンツ管理・配信のオペレーションについて考える必要がありそうです。この記事のように。

ここで紹介されているMovableTypeAPI強化に関してはとても注目しています。Perlじゃなければ、、と言うのは冗談としてこれからのコンテンツ配信の一つの理想形だと思っています。

具体的なケースを想像してみましょう。Webサイトのとあるコラムを書き上げ、魅力的なデザインを施しました。HTMLマークアップも構造化して気を使っています。ではこれを提携サイトに出したくなりました。

  • 画像は1点までかつサイズ指定なのでリサイズが必要
  • 段組不可、タグもul/ol/p以外不許可

このような厳しいレギュレーションでは、そもそものレイアウトが生かせないので、シンプルバージョンを作ることになりました。次にFacebookに配信したいと思います。

  • OGPは必須、プレビューを考えたサイズにしたい
  • Facebook上で読ませるには長すぎる

というわけで、ソーシャル用にショートバージョンも作成することになりました。

おっと、自社サイトのスマホ版の見た目チェックを忘れていました。見た目の崩れはなさそうですが、ロード完了に10秒以上かかりました。画像がモバイルに最適化されていないようです。

社内のレギュレーションを確認してみましょう。あれ?Retinaに合わせるんだっけ。タブレットスマホは共通?一枚何kbくらいが最適なんだっけ。社内のレギュレーションはPCの時代に作られたままアップデートされていませんでした。

さて、無事公開されました。合計10媒体です。それらの効果って、どうやって測ったらいいんだっけ?

まとめ

と、言うわけで、これからのコンテンツ作りの「ハコ」は、次のような事を考える必要がありそうです。

  • コンテンツ流通の多様化、他デバイスに対応が楽
  • それらの制作が楽(プレビュー機能や画像リサイズ)
  • 効果計測の一元化

API化も重要ではありますが、やはり効果を意識したいのである程度人間がチェックしながら微調整するようなことも必要だと思います。そのようなワークフローに対応した新しいCMSを考えていきたいです。