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ヤフー傘下になった「ドリパス」のビジネスモデルはクラウドファンディングと似てる

ヤフーが「ドリパス」運営のブルームの全株式を取得--O2O、エンタメ領域の強化図る

 

 全然知りませんでした。特に映画に興味ないんですが、コンテンツビジネスの一種としてすんごく面白いと思いました。

 

同社が提供するドリパスは、ユーザーからのリクエストをもとに、リクエストの多い映画を映画館で上映するというもの。「たとえば『スタンド・バイ・ミー』を映画館で観たいと言われても、映画館からすれば観客が入るかどうかも分からず、リスクが高い。事前に一定数のユーザーを集めることで映画館のリスクを分散できる。ギャザリングと同じようなもの」(五十嵐氏)

クラウドファンディングに似てると思った

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個人的にクラウドファンディングに似てると思ったんですね。未知のモノやサービスに対して、売れるかわからないリスクを最小化することでどんどん新しいものが世の中に出てくるのがKickstarterとかのクラウドファンディングだと思ってるんですが、ドリパスは未知のものではなく「すでにこの世にある」ものの潜在需要を可視化することで再演にこぎつけるみたいなところが似てるなーと。

 

Kickstarterにももちろん映画のプロジェクトはありますが、それだけでなくITガジェット、ゲーム、漫画、演劇など様々なプロジェクトがあります。なので、ドリパスのモデルも様々なコンテンツに十分転用できるのではないでしょうか。

 

例えば、本の分野だと復刊ドットコムや絶版堂があります。音楽だと過去の音源もだいたいCDになってるので、データはどこかに有りそうです。写真集も、概ね本と同じ扱いでしょうか。

 

ポイントとしては、復刊ドットコムや、AmazonのKindle化リクエストもそうですが、投票だけだとイマイチ説得力がない場合、

「OKさえしてくれればすでに与信済みの1500人分のカード決済しますよ!手数料引いて300万円お支払いできる準備があります!」

みたいな「お金払うことを決めた人リスト」のほうが一段と強力だなぁと。ドリパスはリクエストの段階では決済しないのですが、最終的に上映するためには事前にお金払う必要があり、リクエストがあるから上映したのにお客様が来ないというリスクを回避出来ます。

 

リスクをとりたくないコンテンツホルダーを札束でぶん殴る、もとい消費者とコンテンツホルダーが共に幸せになれる素敵なプランだと思います。

ユーザは、古書業者から2倍近い値段で本を買わずにすみますし、著者や出版社には中古本では手に入らない印税・売上が入ってきますしね。